どうもカゲロウです。

あの一回限りで終了してしまった伝説の企画「米国アマゾンレビューを読んでみよう」がついに復活!!!!

ちなみに第一弾
漫画「鉄鍋のジャン」に対する米国アマゾンレビューを読んでみよう!【海外の反応】

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参照元:Amazon







レビュアー 1人目 ★★★★★

※上位の肯定的レビュー

シン・ゴジラ:あなたはこの映画のメインターゲットである(ではない)
Shin Godzilla: You Are (Not) the Main Audience


この映画を真に理解するにはこの映画が内包しているものを真に理解しないといけない。これは典型的なハリウッドのカイジュウ(kaiju)映画ではないのだ。

元々1954年に生まれたオリジナル・ゴジラは、第二次大戦後の日本、そして核時代の恐怖に対する政治的なメッセージを含んだ映画だった。シン・ゴジラ(別名:Godzilla Resurgence)はそのオリジナルに対する精神的リメイクというべきものであり、欠点はあっても極めて優れた映画である。

シン・ゴジラは2011年の東日本大震災、津波、福島原発事故に対する日本政府の対応如実に表したものであり、また暗に風刺したものでもある。確かにこの映画は官僚らの会話に多くの時間を割いている。だがこれは日本の観客に向けた日本の映画なのだから仕方ない。

平均的なアメリカ人、あるいは西洋映画をよく見る人だとこのものすごい量の会話劇は見ていて辛いものがあるかもしれない。だがゴジラ映画という面から見たときこれは当然だ。この映画では災害に対する日本政府の対応を含めそれに従事する官僚主義的な部分を浮き彫りにすることに主眼を置いているからだ。あらゆる行動をするたびになんらかの正式な会議、委員会による承認が必要でそれによって本来できたはずの対応が遅くなってしまうのだ。

「そうは言っても、それが映画自体を駄目にしてないか?」、それはあるかもね。ストーリーのテンポが問題ではなく、会話の多さが気になるかどうかで好き嫌いが別れてしまうことはあるだろう。


これは庵野秀明監督による映画であり、その個性が存分に発揮されているのが見ていてわかる。撮影技術にはエヴァンゲリオンのアイデアを多く採用されているし、画面に白字で人物や軍用機器の情報が表示されるところ、それにアクション部分はヱヴァンゲリヲン新劇場版からそのままもってきたようなものも多い。自分はエヴァンゲリオンの大ファンだからこういう点は個人的に最高だ。

しかし、こういう部分をどうでもいい、あるいは鬱陶しいと思う人もいるかもしれない。そこは実のところ人による。ただ送電線や電車、産業地帯のシーンが多くあることだけは覚悟しておいてくれ。


音楽はエヴァンゲリオンにも携わっている鷺巣詩郎が担当している。こんなに素晴らしい音楽を聞いたのは全くもって久しぶりだ。そう、DECISIVE BATTLEがこの映画の中でも何度も使われていて、その使われ方がエヴァンゲリオンと同じ使われ方をしているので耳に馴染むんだ。この曲を退屈に思う人もいるかもしれないが自分はエヴァンゲリオンもこのDECISIVE BATTLEも大好きなのでこの曲が流れるたびに喜んでしまった。
それに加えてシン・ゴジラではオリジナルゴジラの曲もあらゆるところで使われており、そのため故・伊福部昭もクレジットに記載がされている。これは旧作ファンなら感激する部分だろう。
どの音楽も映画の内容にピッタリとあっていて違和感は全くなかった。


この映画を自分が大好きだからといって完璧とまでは言えない。ここで使われているCG、特に最初のは手放しで称賛できるものではない。だが予算が1500万ドルであることを考えたら無理もない。この額はハリウッドのモンスター映画に比べたらほとんどないに等しいものだからだ。それに後にはそれを埋め合わせるだけの素晴らしいシーンがいくつかある。

あともう一つ些細な点だが、とある登場人物のことが気になった(この先、ちょっとしたネタバレあり)。その人物は日系アメリカ人ということになっているのだが、彼女の英語を聞けば完全な日本人であることが痛いほどわかってしまうのだ。彼女にとって英語は第二言語などでその点について責めるつもりはないが、そこはこれから見る人は心に留めて置いたほうがいい。ただそうは言っても、モンスター映画では珍しく人間の登場人物たちも楽しむことができた。


で、結論としてこの映画を見るべきか?
その答えは上で述べた要素を気に入るかどうかによる、ただ元々ゴジラファンな人は絶対この映画を見たほうがいい。
シン・ゴジラは完璧ではないが素晴らしい映画だ。そして個人的には名作として語り継がれる作品になると思う。







レビュアー 2人目 ★★☆☆☆

※上位の批判的レビュー

予告編を見て嫌な予感がした人、本編を見たら驚くよ・・・
If you thought the trailer was bad, wait till you see the whole movie...


70年代にまだ子供だった頃から今まで人生の大半をゴジラファンとして過ごしてきた。そしてこの名作の「勇気ある」リメイクをしたと聞いてとてもワクワクし、昨夜ようやく見ることができた。


見た後でこの映画を自分が好きになる要素は1ミリもなかった。こんなことは自分にとってもゴジラ映画としても初めてのことだ。

この映画には登場人物たちがたくさんおり、その中でものすごい量の会話が展開されるので付いていくのが大変だ。巨大生物が襲撃してきたときの社会や政治を描く部分に重点を置いているのは若干興味を引かれるものの、絶え間なく続く早口で意味不明なやり取りに加え、キャストも1000人近くいたのではほとんど話についていけなかった。

あとこの映画で最もイライラした点は場所が変わるたびにいちいち地名を字幕で表記するところだ。それが1分間に渡って十数回行われることもあり、またその地名が読むには長すぎる。


ゴジラの最終形態はなかなかカッコよく、破壊シーンのCGも大体うまくいっていた。
ただ予告を見たときにいくつものカットが急速に切り替わっていた時点で、映画本編もこういうものになるのだと予想しておくべきだった。
ここでは好意的なレビューが多いことにむしろ驚いている。我々は本当に同じ映画を見ていたのだろうかと疑問が湧いてしまうほどに。


レビュアー 3人目 ★★★★★

ゴジラ映画を好きだと思う理由が少しでもあるなら、これもきっと気に入るだろう
If you have any reason at all to think you'll like any Godzilla movie, you'll love this one


追記:ブルーレイとDVDには劇場版の日本語音声+英語字幕、英語吹き替え両方あるが、アマゾンビデオの場合には日本語音声と英語吹き替えはそれぞれ別の動画として分けられている。


元々のレビュー部分:

シン・ゴジラは2004年以来の日本のゴジラであり、2016年、日本で夏に公開されたあとアメリカでも10月に期間限定で公開された。


これは今までのゴジラ映画とは異なる。簡単に言うと東京が巨大生物に襲われるという内容なのだが、その巨大生物は最初あのゴジラとは似ても似つかない姿をしている。それは人類に害をなす存在というよりは動物みたいである。だがその生物の引き起こす破壊によって動きの遅い日本政府の官僚制度に類を見ないほど迅速な意思決定を引き起こすことになる。
日本政府はモラルの問題とも戦いながら巨大生物と戦うことになるのだが、それは攻撃を受けるたびに姿形を変えていき、ついにはその姿、また破壊力までもがあのみんなの知っているゴジラへと変貌していく。

アメリカは世界にゴジラの脅威が迫る可能性を危惧しゴジラに核攻撃を命ずる。アメリカが再び日本の地に核爆弾を投下する前に、日本はゴジラを倒す方法を見つけ出さなねばならない。


この映画では日本の官僚主義とその非効率性を批評しているが、それ以外にモラルの問題や外交政策の複雑さを描くことでただ批評に偏りすぎないようにうまくバランスをとっている。
この映画はテンポがありえないぐらい早いが同時にありえないぐらい深みがある。アメリカ版ゴジラとも今までの日本のゴジラとも違っている。

日本の評論家からも絶賛を受け、また日本アカデミー賞で最優秀賞(要するに日本版オスカー)を受賞しただけでなく、他にアカデミー賞6部門を受賞した。


大のゴジラファンの自分の目から見て、この映画は素晴らしかったと思うし、ゴジラファンではない知人たちに見せても同じ反応をしていた。

あと自分が映画を見に行ったときは、他に特撮ファンというより若いアニメファンの子が多く目についたが彼らも気に入っているようだった。
アニメや特撮ファン、あるいはアメリカ版ゴジラが好きだからなどなど、もし何か一つでもこのシン・ゴジラを好きになりそうな理由があるなら、楽しめる可能性は非常に高いので試してみてほしい。


ブルーレイ版を手に入れたので追記:
ブルーレイ版では日本語字幕はすべて削除され英語字幕に置き換わっている。アメリカで封切りされたときは英語字幕が日本語字幕の上に重ねて表示されていて読みにくいかったり、せっかく素敵な撮影技術で撮られた映像が不明瞭になってしまい残念なことになっていた。
それ以外に字幕は劇場版よりも改善されているようだが、その違いは言葉では説明しにくい。あとブルーレイの場合、解説用の字幕(例えば地名や役職など)は画面枠外上部に表示されるが、デジタルダウンロードの場合は(上部に表示は同じだが)画像の枠内に表示されている。




レビュアー 4人目 ★★★★☆

・頭で考える人に向けたモンスター映画
A thinking person's monster movie


自分は昔からゴジラファンであり、また日本のものに限らず1950年代、60年代のモンスター映画のファンでもある。今回のレビューにはそうした下地があることを知ってほしい。


本題に入る。このシン・ゴジラにはオリジナル・ゴジラに対する明確なオマージュが随所に散りばめられている。例えばその一つとして大戸島への言及がそれである。また今回のゴジラは道化のような存在ではなく、人間の手には負えない自然の力を具現化したものであり、ここもオリジナルに近い。


一方、演出や特殊効果は良くできているものの、ここはオリジナルとは大きく異なっている部分である。少なくとも表面的には。
モンスター映画とは一般的に人間のもつ恐怖に対する寓話として作られるものだ。ゴジラもまた1950年代世界を脅かす原子力のメタファーとして生まれた存在だった(あと忘れてはならないのがゴジラが生まれたのは日本が領土内に2つの核兵器を落とされてからまだたった9年しか経っていない事実である)。


通常、モンスターアクション映画における政府というのはただの背景でしかないが、シン・ゴジラでは逆にここでの「モンスター」は実のところ政府のことであり、ゴジラはただ政府の愚かさを強調するための背景でしかない(そして愚かな政府こそが真に国家の存亡に関わる脅威である)。だからこそ、シン・ゴジラでは会議を中心に話が進んでいくのだろう。
このような政府会議が行われることで、この映画の「モンスター」(ゴジラではなく
政府)が画面に映る時間が多くなる。


さらに1954年版、2016年版はともに主人公(ヒーロー)がはみ出し者である。1954年版では芹沢という科学者が孤立無援の中で動いていたし、2016年版でははみ出し者のグループが政府の正式なチャネルではなく、個人的なコネと技術を使ってゴジラを倒した(これはネタバレではない、俺達がいまだに生きているってことはゴジラが倒されたってことだろ(^o^))


そう、今まで書いたとおりこの2つの映画には類似点がたくさんあり、本当の意味で21世紀版オリジナルゴジラであると言える。そしてそれが点数を5ではなく4にした理由でもある。
政府の無能さについて語るソーシャルメディアも良く出来ていてすごく身につまされる。このシン・ゴジラはオリジナルゴジラとは違い、頭空っぽで見れるような楽しい映画ではない(ただ1954年の日本人にとってオリジナルゴジラは楽しい映画ではなかったとも思う)。


結論、買って、そして観て良かったとも思える映画だ。おそらくまた見直すことになるだろう。放射性物質を含んだブレスでビルを破壊したり大災害を引き起こす場面はまさにゴジラ映画の本領発揮といったところだ。ただ一方で政府の対応に苦慮する人を見るのは辛く、これ見直すのは時と場所を選びそうだ。



レビュアー 5人目 ★★★★★


・ゴジラの名を冠するに値する驚異的な映画!
 A Phenomenal Movie Worthy of the Godzilla Legacy!


レジェンダリー・ピクチャーズの2014年「Godzilla」の成功を受け、東宝は3度目となるオリジナル・ゴジラのリブートに着手した。今回は「ゴジラ(1984年)」とも「ゴジラ2000 ミレニアム(1999年)」とは違い、1954年ゴジラの続編ではなくデザインも一新しゼロから作り直した映画である。

まず水陸両棲生物によって東京が襲撃されるところから物語は始まり、そこからその生物は変態を繰り返し最終的にはあのゴジラになっていく。今回のはこれまでと違い感情を表に出すことなく恐ろしい力をもった完全なエイリアンとして描かれている。


この映画は24時間カメラがいたる所にある現代においてゴジラが襲撃した場合どんな事態になるのかをクイックカットやカメラワークを巧みに駆使して描いていく。

監督の庵野秀明と樋口真嗣は福島第一原発の事故や東北地方太平洋沖地震、津波を引き合いに出しつつ、行政のもつ非効率性に焦点をあてていく。


ここで行われる政治的議論は「The West Wing邦題:ザ・ホワイトハウス」の「walk and talk」のシーンを彷彿とさせるが、軍事的解決に対する不信感というゴジラのストーリーもしっかり引き継いでいる(ここにさらに軍事と主権に関する日米関係への手厳しい評価が組み込まれている)。だが、それと同時に民間の科学者や自身の政治的手柄よりも公を優先する人たちを敬ってもいる。

ようやく積極的に反核をテーマにおいたゴジラ映画が復活した。
2004年のゴジラ FINAL WARS以来のゴジラ映画、その期待を裏切らない作品である。東宝はこの12年間、その中で起きた出来事をもとにゴジラの名を冠するにふさわしいだけの驚異的な映画を作り上げた。従来のゴジラファンも新規のファンもまとめて楽しめる内容になっている。レジェンダリー・ピクチャーズのゴジラを観たあとでもっとゴジラが見たいと思ったアメリカの観客もきっとこの作品を楽しめるだろう。

The West Wingとwalk and talkで検索したらでてきた動画がこちら
何言ってるのかわからないけど、確かにこんなシーンがシン・ゴジラにもあったような気がするw


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マーティン・シーン(出演), ロブ・ロウ(出演), アリソン・ジャニー(出演), ジョン・スペンサー(出演), リチャード・シフ(出演)









おわりに


低評価のレビューが気になる人もいると思ったので、とりあえず「上位の批判的レビュー」だけ取り上げました。

あと長文だとどうしても一部にわからない部分が出てきますがそこは憶測で訳しつつ最悪カットしたりしています。ご了承ください。さらに言い訳として、読んでいて違和感を覚えるところあると思いますが、何度修正してもどうしてもその違和感が拭えないので諦めました(ということで前回の記事から一週間も時間があいてしまったw)。


ところでアマゾンレビューの星の数、日本だと3,385、アメリカでは10,030(2021年10月12日現在)なんだけど、アメリカの人口を単純に日本の3倍と仮定するとアメリカ人も日本と同じ割合でシン・ゴジラを観ってこと?・・・・と思ったけどさすがにそれはないか?w

もしかしたらアメリカのAmazonでは世界全体のレビュー数を表示しているのか?
あるいはアメリカ人は日本人より自身の作品に対する評価を投稿するお国柄だったりするとか?

シン・ゴジラ Blu-ray2枚組
長谷川博己(出演), 竹野内豊(出演), 石原さとみ(出演)

日本でも賛否両論あるらしいけど個人的には久々に面白い映画を観た。
あと最初の総理大臣、本当に総理大臣にいそうな風貌ですごく良かったw